この機会に総括
まあ、コメントスクラムあるいはコメントラッシュ問題については、(畳み掛けることもロジック的には出来たのだけど)多忙ゆえにテクスト作成に割く時間が取れない感じだったので、まあ長期戦でやろうと思っていたのですよ、多分ダラダラと続くと思っていたので(※)。 つまり、「メディアスクラム」になぞらえてる以上、流れとして避けられない議論ポイントってのは存在するんで、そこに追い込むようにチクチク枝道を封じていって、ポイントそのものに差し掛かったときにクリティカルを一発ぶっ放つ、というつもりだったのです。
で、この↓エントリが結構その「議論ポイント」に触れかかってたんで、注目だけはしてたんですよ。
コメントスクラムについて
http://blog.goo.ne.jp/hwj-ogura/e/139029576ec710c254ea080315dbbdf2
もっとも、
などと斜め上な(というか、煙巻き感のある)展開してたんでさすがにそこだけはコメント欄で即ツッコミしましたけど。
Unknown (色瀬) 2005-04-17 10:54:51
- >ラグビー愛好家から「スクラム」という言葉を使うなとか、「メディアラッシュ」という言葉の方がふさわしいとか文句を言われることなく用いられているようです。
- ・・・当たり前です。
- 「メディアラッシュ」ってのは「メディア攻勢」、
- 「ひとつのテーマとかカテゴリーが、いろんなメディアに同時多発的に露出・リリースされること」ですから。
- 「今週はモー娘。がメディアラッシュ!」
- とかって使う言葉ですから。
- まあ、「メディアラッシュ」という言葉を知らなかったんだろうなと見当は付きますが。
><
「ポイント」は「集団的加熱取材」。なぜ取材は過熱するのか、という仕組みの部分ですね。 それはつまり
http://d.hatena.ne.jp/irose/20050220
- マスメディアの場合は「特オチしたらいけない」っていう最低限のラインがあって、それが「うちもいく」っていう、横を意識した構図ができて、それがスクラムになる。
ってことなんですよ。
「毎日新聞社のニュース用語集によれば」って、なんで毎日新聞社から引用?と思ったんだけど、察するにこれ、Googleで「メディアスクラム」を検索するとトップにくる用語説明なんですね。 で、実はこの検索結果をつらつら眺めていると「過熱」の読解キーをズバリ言っている記事があったりします。
■「報道と読者」委員会/拉致事件報道 2002年11月30日開催
http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/dokusya/syoho/syoho8-01.html
そう、メディアは、「他がやってるのに自分がやらないわけにはいかない」のですね。 お飯(おまんま)の食い上げってことになりますから。 一般人がメディア情報にかけるお金や時間つまりパイは大体一定量ですから、するとお飯のためには、必然的にお隣メディアと大体同じくらいの量の取材をする(最低限のライン)ことになる。 この「商業主義的な側面」が「スクラム」の正体ということです。
翻ってブログとかのコメントってのは、そんな「お隣との突撃量比較」をする必然性なんてありません。 横を意識する必然性がないんです。 興味とか自分の思った突っ込みとかがあるだけです。 エントリに複数の要素があるとき、Aさんが問う対象要素とBさんが問う対象要素は、一致するところもあればバラバラのところもあって、で、Aさんの興味はBさんにとってどうでも良かったりする。(マスコミの場合はそんなことはなくて、他社がした質問でも、その回答を自社が採用することがある。)
これが「スクラムとラッシュは違う」ということ、です。