横浜美術館「アイドル!」展

irose2007-01-02

 「アイドル」をテーマにしたコンセプト展です。

展覧会「アイドル!」とは?
http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/03_aidol/

  • アイドルは、現代の日本社会にマス・メディアを通じて強いインパクトを与え続けています。この展覧会では、絵画、写真、映像、ダンス、ゲームなど多様な表現方式で、アイドルそのものを扱った作品や、アイドルを連想させる作品を紹介します。
  • 出品作家は、篠山紀信加藤美佳、川島秀明、蜷川実花、西野正将、KATHY草間彌生中原杏小学館、株式会社セガ「オシャレ魔女ラブ and ベリー」の第一線のクリエイターたちです。

http://osharemajo.com/event/yokohama/index.html

 公営の美術館でゲームを展示するってのはちょっと面白いので(スミソニアン博物館にはバーチャファイターが展示してあるらしいですが)、どんなもんだか見てみようと、行って来ました。 入場料1000円。




 チケットを買って、順路どおりに進もうとすると最初にいきなり中原杏の「きらりん☆レボリューション」の展示です。
 (注:横浜美術館内です。)
「写真を撮ろう!」コーナーと、壁面には原画、フロア中程には「きらレボ」のグッズがケースに入って展示してあります。

 反対側の壁に原画の展示が1話分あるんですが、写真NGということで。ちなみに全館通して、カメラOKなのはここだけ。
 美術館としては、なんともシュールな光景です。

 篠山紀信ブースは、外部壁面に「BLT」「明星」表紙(撮影:篠山氏)が引き伸ばしで埋め尽くされていて、これはなかなか素敵。
 ブース内は上映で、「NHK特集 山口百恵 激写/篠山紀信」を50分間垂れ流しでした。 ただまあ、元の番組自体が地上波とは思えない実験的な作り(番組なのに全部静止写真で構成されている)で、まあ面白いと言えば面白かった。

 「オシャレ魔女ラブandベリー」ですが、まあ業務用ゲーム筐体(と、両替機)が美術館においてある絵というのはシュールには違いないんですが、パーテーションで区切ってその中をゲームの世界観でデコレーションすると、ブースに入るとゲームショーやおもちゃショーの「小間」と変わりないですね。 やや拍子抜け。
 普段ゲーセンで、子供(女の子)がラブベリやってる所なんて見られない(不審者っぽく思われかねないから)んですが、そういう意味では、プレイの最初から最後まで見られたんで、これは有意義でした。

 その他は、まあ草間彌生(ポスター見たときは樹木希林かと思った)はアクセントとしてあってもいいとして、他は正直「?」でした。 川島秀明なんて、ラブベリ目当てで来た子が泣きそうな絵だし。
 全体を通して、「これは一体誰に見せたくて企画したんだ?」と言う印象でした。 誰もが「ああ、確かにアイドルというコンセプトですね」といえるのが、山口百恵とキラレボだけ。 世代的にこの中間が全くない上、なんかよくわからんのがデカいブースを占めちゃって(特に西野正将とKATHYは絶望的に不要)、それを蜷川実花のタレント写真ががんばって繋いでる、と言う感じ。(蜷川実花作品の扱いがぞんざい過ぎる、この展示方法、本人納得してるんだろうか?)
 展示が全体的に文化祭くさいなあと思って、図録見てみたら、「企画にあたり高校生ゲストキュレーターを呼んで・・」云々とあった。 垂れ流し感、ドサクサ感はこの辺が原因?(特に西(ry )
 まあ、篠山紀信NHK特集上映に500円、その他の残り(常設展含む)に500円、くらいに思えばトントンでしょうか。 個人的には中原杏の原画テクをじーっくり見られたのはよし。 これから見に行く人は、NHK特集上映は毎時15分にスタート」というのを念頭にいれて行動計画立てるといいと思います。

会場マップ: