「根拠のない絶対的な自由」

 予想通りというかなんというか、あちこちで出てきてますね「“自己責任論”批判」。
 去年の今頃深夜にFMラジオ(放送名失念)を聴いてて、そのときのトークが印象に残っているんですが。

(誰かの発言の引用)自由には必ず責任というのが付きまとうのであって、こう・・市民運動家によくあるような、根拠のない絶対的な自由、そういうものを謳う人間っていうのがどうも胡散臭いというか、信用ならない、と』
(誰かというのは確かアーチストの村上隆。自信なし。ひょっとしたらトークしてたのが村上隆で、村上隆が誰かの引用をしたのかもしれない。)

 本来「権利と義務」「自由と責任」というのは不可分なんですね。
だけど最近は「自分の権利と他者の義務、自分の自由と他者の責任」だけを声高に叫び、「他者の権利と自分の義務、他者の自由と自分の責任」については全力で目をつぶる傾向があって、そのベースにあるのが「根拠のない絶対的な自由」ということなのだと思う。 もちろんそんな便利な「自由」があるわけなくて、だから「自分の自由」の裏打ちには「自分の責任」を用いなければならないはず。
 冷静に考えれば、「自分の自由」の裏打ちに「他者の責任」を用いるのは間尺が合わない話です。