国内産業振興としての捕鯨

 日本は食糧輸入国だけど。 商業捕鯨を実現それは日本の産業ということになるんで、つまりそれは食料自給につながる。 実はこれ結構大きくて、まあおよそ鯨肉は牛肉の代替となるんで、つまりアメリカから食料を輸入することで得られる国内利益・経済効果と、今の牛肉の何割か分に相当する精肉流通が国内自給によるものとした場合の国内利益・経済効果を考え比較すると、捕鯨は推進したほうが「得」なんですね。 つまり輸入で海外に流れちゃっていたお金が、日本国内でグルグル回ってくれるようになる、と。
 アメリカが捕鯨に反対しているのは、感情的な理由だとする見解は、まあ実際その通りな面もあるんだろうけど、アメリカのアグリ産業戦略と捉えて考えたほうが面白い。 要するにアメリカは国策として牛肉を売りたいのであって、それを妨げる動きは封じたい、その工作で「海に住む哺乳類は頭がいい」という(一見)関係ないところからっ攻めていく、と。*1


 そして「もし海外でも捕鯨を容認する動きがあれば」、日本の鯨利用技術は最高水準なのだから、鯨業界を日本がリーディングできる。 「KUJIRA Restaurant」とか言って食文化貢献もできるかもしれない。


 あとややダークな効果としては、雇用促進にもなる。 普通に「企業として」鯨を漁獲もするんだけど、そこに雇われる、現場で働く乗組員ですよね。
 要するに「マグロ漁船」のクジラ版、「クジラ漁船」が出てくる、と。
 まあ借金取りの脅しでいうところの「マグロ漁船に乗るかぁ、ぁあ!?」てのは「命の保障しないまんま生命保険かけて危険地帯に送り込むぞゴルァ!」って意味もあるんですが、当たればデカイのも事実で(だから借金取りとしては、どちらに転んでもおいしい)、人生ドロップアウトな人にはある意味チャンス!かもしれない!?
 (あ、無論、生きて帰れるようにシステム整備はしないといけませんよっ(笑)。)



*1:(参考)関連テクスト:「鯨と牛と聖書」http://www.h2.dion.ne.jp/~irose/nikkif/kujira.htm