夢と欲

 (ROBODEXを見てから、なんとなくあるイメージ。)
 大なり小なりモノをつくる仕事についているひと、あるいはそういう仕事を目指している人なら、「ドラえもん」の影響を受けているだろうと思う。 あんなこといいな、できたらいいな…という夢をかなえる未来の道具。
 それらの道具のうちごく一部、それもかなり形を変えてではあるが、実現されていたりもする。 インターネットで個人がサイトを公表している様子を目の当たりにしたとき、ああ、そう言えばドラえもんに町中の鏡をテレビジョンにして広告をする道具があったなあ、なんて思ったものだ。
 そしてこんなことも思う。
 色んなことが自由にできる時代、仕事は機械がやってくれる時代。 仕事なんて少しやれば、あとはのんびり暮らせるんじゃなかったのかなあ。
 でも、世の中リストラだ倒産だ、仕事があってもサービス残業だ、と、のんびりなんて程遠い。 変だよね。
 自分の腕を見ると腕時計。 小学生の時分には、ねじまき式のヤツをつけていた気がする(塾に通ってたので、時間がわかる必要があった)。
 胸ポケットにはケータイ。 机の横にはさっき(夜一時)コンビニで買ってきたペットボトルのお茶。 あと、ポテトチップ、いつでもフレッシュアルミパックしかも窒素充填で長持ちときたもんだ。
 そして目の前には言わずもがなのPC。 使いこなせないほどの機能が詰まってるけど、液晶画面(カラーだ!あんなに熱中してたゲームウォッチだってモノクロだったんだぜ)の横にはペンティアムのシール…よくわかんないんだけどさ、今ペンティアムって4までいってるんだっけ? つーとこれは、何も書いてないから1か? 正直、何も困らない。
 なんだ何の事はない、夢の未来はそのまま、欲の未来だったんだ。